2012年11月14日

虫に食べられやすいカブ、食べられにくいカブ

1 件のコメント :
畝の左は、滋賀県伝統野菜の日野菜かぶ。右側は量販店で購入した普通の丸かぶ。
同じときに植えました。

・・・結果。



明らかに、右の量販店のかぶがひどい食害を受けました。


同じ畝に植えているにもかかわらずです。


つまり、虫は、同じ畝に植わっている日野菜かぶよりも、丸かぶの方を選択的に食べているということです。

これにはちょっとびっくりです。
これは、どういうことでしょうか?

日野菜かぶは、虫にとっておいしくないのでしょうか?
それとも、丸かぶが、病害虫に弱いのでしょうか?

 

温室育ちとスパルタ育ち?

よく言われるのは、「F1は、収量と均一性に焦点をあてて改良されてきたから、病害虫に弱く、在来のものは、病気に強い」という理論。

F1だから、固定種だからどうという、極端な二分論は私はちょっと好きではないのだけど・・・



固定種であれ何であれ、甘やかして育てられた種は弱くなり、厳しい環境にそだった種は強くなる。弱いやつは淘汰され、強いやつだけが生き残っていく。
要は、その種が育った環境によるのだと思う。





丸かぶは、肥料や農薬で管理された土地に育っていたんじゃないか。
なので、私の畑のような、栄養のない土では大きくなれない。
虫がいない場所で育ったのだから、防御する必要もなかったのかもしれない。



さて、人間も同じで、打たれ強く育った人間の子孫は強くなり、温室で育った人間の子孫は穏やかになるようですよ。

うちの集落の北側は天領であったので、年貢が少なかったが、下は幕府の土地だったので、年貢の取り立てが厳しかったといわれています。
今では「天領」「幕府領」なんて区分はないけれど、その違いは今でも人柄に現れているのだそう。


「苦労は買ってでもしろ」というのは、何も自分のためだけでなく、一人の人間が生きた歴史は次の代の遺伝子にも刻まれていくのかもしれません。
終わりなどない。記憶は引き継がれていくのです。

まぁ、そう思えばちょっとロマンだよね。

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1 件のコメント :

  1. これまた面白い記事ですね〜!
    うちでも、似たような事が起きました。

    2011年に種から植えた、タキイの
     一代交配 ズッキーニ ダイナー
    http://www.takii.co.jp/CGI/tsk/shohin/shohin.cgi?breed_seq=00000398&hinmoku_cd=ANK&area_cd=3&daigi_flg=0
    は、6株ほど植えましたが、全体で3本ほどしか収穫できずに終わりました(夏の暑さで枯れました)。

    そして今年は、野口種苗で買った、
     ズッキーニ
    http://noguchiseed.com/hanbai/tane/shosai/1138.html
    を、これまた種から育てましたが、梅雨の頃から始まって、採れるわ採れるわ…今もまだ収穫が続いています^^;

    タキイより野口の方がスパルタってことですね(笑)

    そして気になるのは「F1だから、固定種だからどうという、極端な二分論は私はちょっと好きではないのだけど・・・」という所です。お話伺ってみたいな〜!

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