2013年11月18日

村のじぃちゃん、ばぁちゃんたちと種会議(1)薦池大納言の黒鞘と白鞘の謎

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京都北部の海のまち丹後。
都からはなれた半島には、平家落人伝説がある里や、細川ガラシヤが幽閉された里、古代米が献上されたという記述のある里があります。

寺領は、その昔、寺の勢力が栄華を極めた地。
いまや5世帯しか住人のいない限界集落。

そこで昔から作られていた小豆の話、昔食べた雑穀や麦飯の話、こんにゃくやソバの加工方法。とても興味深いお話を聞かせていただきました。


■薦池大納言には、白鞘と黒鞘があった?!

私も知らなかったのですが、薦池大納言には、白鞘と黒鞘があるということ。
今回は、60年以上前の農業を知る方から、お話を聞くことができました。


黒鞘は、焼畑をしていたころ、戦前に、筒川地区で広く育てられていたもの。
約60年ほど前に、やってきたテダネが今の「薦池大納言」。白鞘だ。

白鞘は、大きさによって3段階に分けられるのですが、キロ6000円とも 言われる高級ブランド。俵型に積み上げられる形が、春日大納言と似ています。

その、春日大納言にも、白鞘、黒鞘があり、黒鞘の方が高値で取引されているのだとか。


筒川のおじいさん、おばぁさんの中には、高く買ってもらえる白鞘よりも、やっぱり今まで作ってきた黒鞘の方を作りたいという方もいらっしゃいました。


では、白鞘と黒鞘では何が違うのだろうか・・・?


以前、ヤブツルアズキの記事を書きましたが、これがアズキの原種。

前回記事:黒アズキの収穫


ツル性で、さやが黒いのが原種の特徴。
アズキには、白鞘、赤鞘、黒鞘があって、黒の方が原種に近いのだそうです。

これが、黒鞘小豆の圃場。

ツル性なので、こんな風に紐をかけてあげることで、倒れないように固定されているのです。
なるほど、黒鞘の方が手間がかかるのですね。






ところで、味の違いですが、黒鞘がウマい!という方もあり、試してみたくなりました。
黒鞘、白鞘、両方わけていただきましたので、味比べをしてみたいと思います!



■いろいろな筒川の在来種

そして、筒川と言えば、筒川そば。
これも、焼畑時代から受け継がれてきた「手種(てだね)」。


こんにゃくいも。


2種類のサトイモを使い分けておられました。

これらも、 ぜんぶ先祖代々受け継がれてきた在来種。


これってパーマカルチャー?
タイヤに植えられたごぼうが並ぶ。



ソバの収穫後の圃場。
これを集めて、灰汁をつくるのだそうです。

そばの軸を使って灰汁をつくると、液体がトロトロになり、とってもおいしいこんにゃくができるのだとか。次は、その秘伝の技を学びたいです!

小豆の品種と大きさ、発色の比較(松本栄文「食は語る」株式会社カザン出版より)

品種 産地 百粒重 発色レベル
馬路大納言 京都府 29.5 5
春日大納言 兵庫県 31.8 6
薦池大納言 京都府 31.8 7
丹波大納言 京都府 24.4 9
アカネダイナゴン 北海道 18.2 4
エリモショウズ 北海道 15.3 8
能登大納言 石川県 24.2 10


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