農ある暮らしを訪ねる旅

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発酵

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2017年3月6日

マニアック読書会〜世界の種を旅する〜@種ノ箱

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\2日連続マニアック読書会/
3/25(土)はサロンスペース「種ノ箱」にちなみ、種をテーマに、3/26(日)は宇治茶の一大生産地、和束にて、「秘境のお茶」をテーマに、ブランド茶の影にかくれた流通にのらない山間部の民俗のお茶をテーマにお話させていただきます。
2017年3月25日(土)マニアック読書会〜世界の作物と種の物語を訪ねて〜@種ノ箱(大阪市内)
2017年3月26日(日)マニアック読書会〜秘境のお茶たち〜@わづか舎 本をめぐる1日vol.2(京都府和束町)
京町家で活躍する和菓子アーティスト「すずめ家」もえちゃんのお菓子と合わせて実際に飲んでいただきながら、お茶にまつわる本をご紹介。一部、絶版書の販売も。
当日は、他にもたのしいイベントが満載。
<イベント案内はこちら>
和束町で本をめぐる1日Vol.2 音楽と食べ物、ものづくりも!
https://www.facebook.com/events/262347107538064/


2017年1月12日

"食べる"を考える3泊4日福知山市大江山リトリート

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暮らすことは食べること。

「昔のくらしはえらかった。なにがえらいかって、生きるのに忙しかった。」
村のばあちゃんはいつも言ってた。暮らすことに忙しかったって。

電話も通じない山奥にこもり、たべるを考える福知山市天座での3泊4日のリトリート。
麹づくりにはじまり味噌、みりん、甘酒、果実酒づくり、そして、藍建てについて学ぶ発酵学。
灰汁からつくるこんにゃく、餅米の在来種でつくるもちをつくる食品加工学。

新鮮な地元のお野菜やうどん、北海道の本場ししゃも、竹筒でつくる燗酒、差し入れももりだくさんで、いろりの鍋会に招待していただいたり、とれたいのししの解体を見学しにいったり・・・

4日間お世話になった地元の龍一さんからは農業や食、マクロビのことを学び、期間中、入れ替わり立ち代わりやってきた参加者のみなさんや、ご近所のみなさんからもたくさんのことを学びました。

一日中食について考える貴重な時間でした。


※このプログラムは、天座とタイの二拠点でオーガニックな暮らしを営むWhole Living Base MeOtoさんの活動がきっかけで集まった仲間たちでつくってきたものです。
参考前回記事:農ある暮らしを訪ねる旅(11)京の隠れ里で天然素材の服作り

プログラム

1日目 夜 (発酵)麹用のお米浸水
      (発酵)甘酒仕込み
2日目 朝 (発酵)水切り、蒸し
    昼 (食品加工)灰汁づくり、こんにゃくづくり
      (発酵)藍建てのお話会
      夜 (イベント)いろりの鍋会
      (発酵)芋麹仕込み
3日目 朝 (発酵)麹切り返し
      (食品加工)緑米在来の餅米蒸し
    昼       もちつき、柚子味噌、甘酒味噌、芋麹の餡づくり
      (イベント)バーズデーケーキをこっそり仕込む、いのししの解体見学
    夜 (イベント)バースデー、カレー会
      (食品加工)在来豆みずくぐりの浸水
4日目 朝 (食品加工)みずくぐり蒸し
      (発酵)出麹、麹完成!
    昼 (食品加工)味噌用の焼塩づくり、できたての麹でみそづくり


このプログラムは、参加者たちが提供できる知恵ややってみたいこと、地元で出会う人など、そのときあつまったメンバーによって内容がかわっていきます。みんなでできることを持ち寄り、ナレッジシェアをしながらつくってくリトリートなのです。
カレンダーの完成版の写真を取り忘れたけど、新たな予定がどんどん書き込まれていきます。

発酵学

麹づくりや味噌作りも初めての方が多かったので、まずは、発酵とは何か、日本の基本調味料がいかに発酵と関わりがあるか、身近な菌のおはなしから麹づくりの手順へ。



蒸しは、年のはじめに使おうと、中川平七商店で買っておいた奈良晒をさっそくデビュー。ピンク色が映え、これだけでうれしくなります。


麹の種付け

2日目。だいぶちかついてきました(菌糸が伸びて来た)

前回記事:【開催報告】麹づくりワークショップ@大阪

食品加工学

ちょうど、聞き書きで、おばあちゃんに灰汁の使い方について聞き取りをしていました。
前回記事:田舎の手仕事をたずねる旅【植物と灰汁の知恵】

今回は、木灰と藁灰をつかって、天然の凝固剤をつくり、炭酸水素ナトリウムを使わずにこんにゃくを固める実験。

灰汁をつくっているところ
木灰のこんにゃくが一番よくできました。
強い灰汁と弱い灰汁の見分け方、分量の加減など、おばあちゃんのお話がすとんと心に落ち納得できました。

農学生だった私は、食品がどういう反応をしているのか、科学的に理解しようとしてしまうのですが、アルカリ度を表すpHなんて言葉をつかわなくても、草木灰とコンニャクイモの関わりや、植物と人との営みの形は、手でこね、触れながら感じることができます。
それが古くから時の中で人が理解して来た形だったということを村のじーちゃん、ばーちゃんから教わりました。


広葉樹の木灰で作ったこんにゃく
なぜか、木灰と藁灰の方はうまく行ったのに、炭酸ソーダで作ったこんにゃくは愛がなかったためか、固まらず、崩壊してしまいました・・・。

左:木灰 右:藁灰


餅つき、柚子や芋麹餡、緑米などいろとりどりの餅ができました

味噌作り

3日間かけて作った麹。


マクロビ的には塩を焼き締めて陽性の味噌に。
塩は焼きしめる
みずくぐりを蒸すところ。浸水するとかなり扁平になりました。



味噌玉をつくり、最後に全員分桶に詰めます。
次回の合宿では、またみんなであつまり、味噌開き&味噌料理の会を計画中です。

カビが生えないよう、酒粕でふたをします。


休憩タイム

合間にとれたいのししの解体を見に行ったり、お洋服に刺繍したり。
お洋服に刺繍もたのしい!
近所の罠にいのしし捕獲!

みんなで味わうご飯の時間

七草がゆ、いろり鍋、3食のご飯の合間に、麹を仕込み、柚子味噌、灰汁をつくるところからこんにゃくをつくり、緑米で餅つき、そして3日かけて出来上がった麹で味噌とみりんもつくる。文字通り夜なべしながら、発酵食や保存食を仕込みつつ、次の食事のことを考えていました。
ご飯の時間

幻といわれる北海道の本場ししゃも、そして竹筒でいろりにかけた燗酒も最高!

くわいの素揚げ。初めて食べました。
お誕生日会も


農村へならいごとに行こう!


つねに何かをつくり、何かを食べていた4日間。暮らすことに集中し、日々の食べ物をいちからつくってみると、生きることがいかに忙しいかに気づきます。

現代人は、労働力という形で自分の時間を売って、その分、食材だとか自分で作らなくてすむように、他の誰かにやってもらい、その時間を買っています。

もはや、わたしたちは江戸時代の生活に戻れるわけではありません。でも、こんな風にたべるための労働をだれかと共有する時間が少しでも作れるとただただ幸せだなあと思います。

このときを一緒にすごせた仲間たち、幹事のレミちゃん、お世話になった龍一さんはじめ、いろんなことを教えていただいた地元のみなさんに感謝です!


これからも、いろんな村で、聞き書きだけでなく、生きることと食べることを考える、暮らしの実践をしていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いします!

農村に通いながら生きる知恵と技を学ぶならいごとのページ「ならいごと手帖」はこちら

聞き書き部の活動についてはこちら=>「聞き書き部』

2016年12月19日

発酵する食卓【納豆ラボ編】納豆とは何かを考える晩餐

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種採りと発酵

在来種の種採りと発酵食の種菌のサイクルを考えてみると、とても面白いつながりが見えて来ます。
菌や植物は一生を終えるとき種や胞子を残し、変異しつつも命をつないでいきます。

醤油や味噌、酒、みりん、日本食の基本調味料をつくる麹菌Aspergillus oryzae、ヨーグルトや漬け物に欠かせない乳酸菌、テンペや納豆などの発酵食をつくる枯草菌。それから、チーズの青カビPenicillium、世界各地でそれぞれの風土にあった菌が長い年月をかけて選抜され、順化(ドメスティケーション)させてきました。

パン(コムギ)にあうのはワインとチーズ、そして、ごはん(コメ)に合うのは納豆と漬け物と酒。
主食となる作物とその土地にある菌の組み合わせが食文化に大きな影響を与えていることがわかります。

作物の種継ぎと、発酵食の菌継ぎがつながってきました。


発酵する食卓「納豆ラボ編」

有志ではじめた発酵ラボ。素材と知恵を持ち寄ってテーマごとに発酵食の多様性を実験していきます。
今回のテーマは「納豆」。各地から集まった豆や穀物を使って納豆をつくりました。

材料には山形在来、津久井在来、ミャンマーの地豆、ピーナツ、ぎんなん、たかきび、そして、枯草菌を採種する植物には、3種類のシダ、稲藁、アオバコムギ、笹、マコモ、バナナの葉などが集まりました。
大豆、ミャンマー豆、ピーナツ、ぎんなん、たかきび
左からマコモ、笹、ウラジロ、藁、バナナ、シダ

納豆といえば、藁と大豆ですが、そもそも、納豆菌はいろんな植物にいて、世界では多種多様な植物が利用されています。

日本では、江戸時代後期には自家用に作られていた納豆の生産業者が出現したと言われていますが、納豆菌が培養されはじめたのは明治時代以降のことだそうです。

納豆の分類

<豆の形態>
①粒状納豆 →乾燥、糸引き
②干し納豆
③挽き割り →せんべい状納豆(トゥアナオ)・味噌状納豆

<菌>
①納豆菌  →糸ひき納豆・五斗納豆  
②麹菌   →塩辛納豆(豆豉)、唐納豆(大徳寺納豆、浜納豆)
③テンペ菌 

<スターター>
藁、イチジク、シダ、チーク、バナナ

<地理分布>
ラオス、タイ・・・トゥアナオ
ミャンマー・・・ペーボゥ
インド・・・ザーチェイ、フクマタ、アクニ、ベカン、リビジッペン、グレップチュール、キネマ
ブータン・・・リビイッパ、キネマ
ネパール・・・キネマ
中国・・・豆豉(乾燥塩辛納豆)
韓国・・・清麹醤

韓国の納豆の語源は、清国から渡って来たという説があります。日本でも、大徳寺納豆や浜納豆のような、糸をひかない乾燥納豆のことを「唐納豆」ということから、中国から韓国経由でわたってきたのでしょうか。

アジアの納豆の多くは、粒のままではなく、挽き割りにしてせんべい状にのばしたり、味噌玉のように丸めたりして天日乾燥させるところも多いようです。
そして、豆以外にも、唐辛子やご当地スパイスを加える納豆も。
多様な納豆の形の中でも、糸ひき納豆は独特のようです。


2016年11月23日

田舎の手仕事をたずねる旅【熊野の桶屋さん】

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田舎のおじいちゃん、おばあちゃんに手仕事を学ぶ旅。
梅を収穫するところから梅干しに向いた品種、梅酒に向いた品種のこと、漬ける入れ物のこと、おばあちゃんに聞き書きしながら付け方を学ぶ。
またあるときは、創作ゆべしを作ってみておばあちゃんに食べてもらい、本場の作り方を学ぶ。手仕事の旅。

今回訪ねて来たのは熊野で唯一現存している「桶やさん」。

樽と桶と。

桶をつくる職人と、樽をつくる職人は別なんですね。
桶は、あの風が吹くと桶屋が儲かるの桶。銭湯にもっていく風呂桶、寿司桶、など一時的に使うことが多いようです。中身を出し入れするので、湿気たり、乾燥したりしても、変形しにくい柾目板が使われます。

逆に、樽は、お酒とか醤油とか液体を長期間貯蔵するために作られるもの。水密性の高い板目板が使われます。

ただ、味噌を貯蔵する容器を味噌樽といったり、木桶といったり、また、漬け物樽や漬け物桶といったり、あまり厳密に使い分けられていないようです。

長期間貯蔵するものは樽、頻繁に出し入れするものは桶、そんな感じでしょうか。




和歌山で唯一の現役おけや「桶濱」


桶濱の工房は、世界遺産になった熊野古道の中継地点、野中の道筋になります。
「おけや」と掲げられた看板をたどると、一目で分かる工房が見えて来ます。

木に囲まれた家といってもいいのではないでしょうか。
木材や道具に覆われた仕事場に、桶濱の濱次さんはいらっしゃいました。

「木は、中の水分を吸ってくれるでしょ。それをみんな外に出してくれるし、木はぜったい戻すということはしない。そやから、暑い時は暑いように調整してくれるし。そういうよさがあんねんな。」

木は生きている。
息をするように、水をすって、外に出す。
暑い時でも、お漬け物入れといたら木が調整してくれるんだよ、って。
木のことをいきいきと語ってくれました。

濱次さんは、80になっても休みなく、毎日桶を作り続けているのだそう。

桶を作るのは、仕事というよりも日課。生活の一部だと。そう語ってくれました。



接合部分には、ごはんをノリに使う。
昔ながらの知恵です。

そんな濱次さん、1600点以上の応募の中から、『第2回OVER60全国スマイルコンテスト』でグランプリを受賞したそうです。
http://sc-sv.com/press/150917



今日も作業されているかな。
ときどき、熊野に行く用事があるのですが、中辺路の野中を通るたび、雨の日も、風の日も、桶を作り続ける濱次さんの姿を見かけるとどこかほっとします。


工房で直販もされています。
熊野を通りかかる用事があればぜひ、漬け物桶や味噌桶をオーダーメイドしてみませんか?






2016年11月7日

【開催報告】すずめのお茶やまピクニック@和束茶源郷まつり

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山茶始開

早いもので秋ももうおわり立冬になりました。72候でいうところの山茶花が咲く季節です。11月5日・6日に開催しました和束のお茶山ピクニックは秋晴れの天候に恵まれ、たくさんの方に参加していただきました。

茶鳥風 cha-trip はじまる

テーマは、「秘境のお茶会」。
わたしは流通にのらない民俗の自家用茶を味わってもらいたくて、ときどき、イベントで山茶を提供しています。ずっと一度コラボしたいなあと思っていた和菓子すずめやさんと絶景のお茶畑でピクニック茶会が実現して感無量です。ユニット名の「茶鳥風 cha-trip」は彼女が考えてくれました。

そして、もうひとりのユニットメンバーは、京都唯一の村、南山城村で移住促進の仕事をしているくっすん。彼女は、耕作放棄地で蕎麦を栽培していて、種まきから作る蕎麦茶を提供してくれました。

わたしたちは、古くから土地に根付き、風土になじんできた文化やてしごと、たべものの素材のことに共通の関心があって、先人の知恵を受け継いでいきたいと思っています。今後とも、地方を旅してであった素敵なものを紹介していけたらうれしいです。

茶鳥風HP http://cha-trip.tumblr.com/
まわりは茶畑

絶景の茶畑ピクニック

まちあるきの様子。日本に初めてきたばかりのベルギー人夫妻も参加してくれました。

茶菓子について

すずめやさんが、この日のために作ってくれたお干菓子は山茶花。
お茶は山茶花と同じ、ツバキ科の植物です。
「山茶の花と書くでしょう、ぴったりかと思って。」
素敵なはからいです。

山茶花(雲平製)

お菓子は日替わりで、6日のお干菓子はこんなかんじ。こちらも秋らしくてかわいいです。
紅葉と銀杏の吹き寄せ(雲平製)

5日の主菓子は、和束産の和紅茶を使った羊羹。お重の底にしいているのは、お茶の花と葉。

和紅茶羊羹
 和束産の有機無農薬の和紅茶葉を小豆漉し餡に練り込み、羊羹にしました。
6日の主菓子。日替わりが楽しいです。
亥の子餅(求肥製)

求肥生地には和束産の有機無農薬のほうじ茶葉を練り込んでいます。中は味噌餡。


 お茶について

5日のお茶は「山茶」。3種類の山茶を飲み比べしてもらいました。

ヤマチャにはいろんな種類があって、いわゆる「お番茶」のなかでも、手揉みしない平番茶、蒸した後漬け物の樽のように漬け込んで、二次発酵させた後発酵茶、それから、蒸すのではなく、釜でローストさせた釜炒り茶。

地方によって、個性的な作られ方をしているのですが、今回、提供させてもらったのは、①足助寒茶、②相生番茶(後発酵茶)、③十津川釜炒り茶。

それぞれ、作り方がちがうのと、①→③の順番で味が濃くなっていきます。

山茶について知るには、この本がおすすめです。1975年に出版された自家用茶の作り手を訪ねてまわられた貴重な記録。
小川八重子「暮らしの茶」平凡社
手前が相生番茶、後ろが十津川釜炒り茶




まちあるきのようす

 まちあるきというか、ひたすら、茶畑の間を歩きます。

ベルギー人夫妻からほんとにいろんな質問がありました。
畝の向きは南向きか、北向きか、畝の高さはこんなに低いのか。
花はいつ咲くのか、実は何かにつかうのか?
日本人以上の突っ込んだ質問です。


茶農家の杉本さんの工場にお邪魔しました。
茶まつりのボランティアスタッフが、頑張って通訳してくれています。


これは、茎の部分。ほうじ茶になるそうです。


おみやげもいただきました。
フレッシュなお茶の葉と、クッキング用に感想したての煎茶パウダー。
家庭でもレンジで簡単に蒸し茶がつくれます。
ホットプレートで釜炒りもどきもつくれますよ。


今回、午前、午後と、2回のピクニック準備でばたばたしており、茶まつりにはゆっくり参加できませんでしたが、去年聞き書きさせてもらった奥永源寺の政所茶縁の会のれんちゃんに再会。魅力的な商品が増えていてうれしいです。

政所茶縁の会についてはこちら
前回記事 聞き書き部合宿in奥永源寺「政所茶と生地師の里へ」


さて、次回はどこへゆこうか。
旅はつづきます。