山茶カフェ

流通にのらないお茶を味わう秘境のお茶会「yamacha cafe」







《山茶の産地をめぐって》

山茶の産地を訪れたのはたまたまでした。
はじめは、在来作物の探索に山間地へと度々出かけていました。古い作物のタネは平野部ではほとんど残らずF1に置き換わっていました。いまだに種継ぎをされているのは、70代〜80代以上の古老たちで、機械の入らない林野を切り開き、焼畑をされていたり、家のまわりでひっそりと自給用に育てられているものばかりでした。

そんな中、畑の境や、家垣のまわりに半ば自生しているお茶の樹が気になり始めたのです。
山間部で受け継がれている古い作物には、香り米、雑穀、こんにゃく、かぶら、大根、豆、里芋、そして、お茶の樹がありました。全国、輪作体系は気候や標高によっても異なるものの、お茶の樹は多かれ少なかれ、だいたい植えられていました。


高知県椿山集落のお茶
奈良県十津川村の石垣に植えられたお茶
静岡県井川 垣根がわりに植えられたお茶
 
これらのお茶は、畑休みの合間に炒って飲んだり、いろりの上で保管されていたり、自家用に作られていて、在来野菜のタネと同じで、一般にはほとんど出回ることはありません。

ところがこれがおいしいのです。

阿波番茶や碁石茶のように、漬けて乳酸発酵させた後発酵のお茶、釜で炒って発酵を止める釜炒り茶、茶筅で泡立てて飲むぶくぶく茶。いろんなタイプの山茶があります。

山間部では、茶園を受け継ぐ人は少なく、ほとんど放置状態で育てられているので農薬の心配もありません。

滋賀県甲賀土山
滋賀県奥永源寺政所集落
岐阜県伊吹春日集落

井川のお茶

《山茶カフェについて》

多くの人に、一度、自家用茶を飲んでもらいたいなあと思い、イベントなどで呈茶させてもらっています。

ぜひ、そのような機会がありましたらお知らせください。
山茶の飲み比べ



《釜炒り茶ができるまで》

お番茶を摘み取る
②釜炒り
③お茶の葉を摘み取ったあとは、軽く炒って天日干しにします。